DERIV(Scilab)の使い方



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最終更新日:2016/11/04          

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■微分器
連続時間システム
 

■説明
微分を行います。つまり、単位時間(1秒)当たりの変化値を示します。

<事例> パルス信号に微分処理を実施した結果を見てみます。
 

パルス信号は1秒毎に1と-1を取る設定しております。なので1秒間の変化値は2もしくは-2になるのが解ります。  

もう一つの事例として、ステップ信号の微分結果を見てみます。
 

2秒時点でステップ信号が0→1に変化するのですが、微分結果は0.5(2秒で1変化する)になります。そこまでは良いと思うのですが、 微分値はその後ずっと0.5の一定値を取ります。直感で考えると、ステップ応答後は変化が無いので微分値は0になりそうなのですが、 そうならない理由は入力値が次の変化を示すまでは微分処理が行われない様になっているので、ここは注意が必要です。 逆にいうと、値が変化した瞬間瞬間で微分処理を行うので、微分の間隔(ΔT)が一定では無いという事です。

 

■DERIVの代用
上記理由によりこの微分器は扱いづらい場合は、以下の様な処置も可能です。
 

微分とは、前回値との差分に対し1秒あたりの変化に換算した処理のため、「Continuous fix delay」により前回値を取得して差分を計算します。 このブロックは何秒前の値を取得するか設定可能で、ここでは0.001秒前の値を取得しているので、1秒間に換算するため1000倍しております。 またBuffer(バッファリング数)は十分大きな値を設定する必要があり、適当に50000としております。

シミュレーション結果は以下のとおり。こうしてみると形はそれらしいものになっていますが、ステップ的な入力を与えた時の微分値はものすごい大きな値になっていることが解ります。 これはこれで扱いづらい場合もありますので、状況に応じてDERIVと使い分けをした方がよいと思います。

 

■関連ブロック
上記に出てきたブロックについての説明は下記をクリック。

    









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