シリアル通信の仕組み



通信技術

公開日:2019/9/18 , 最終更新日:2019/10/11        

前提知識
 ・シフトレジスタ
 ・差動信号伝送
 ・単向、半二重、全二重通信
 ・クロック同期式/調歩同期式


■シリアル通信とパラレル通信の違い
シリアル通信とはセンサや他ユニットとの通信において、データを直列に順番に送受信する方式となります。 この場合信号線は最少で1本となります。パラレル通信とはデータを並列に一度に送受信する方式となり、信号線は必然的に複数となります。



パラレル通信の方が一度にたくさんのデータを送信できるので良いと思うかもしれませんが、配線の長さなどによって相手に到着する時間が異なってしまい(この現象をスキューといいます)、 同期性を取るため結果的に速度に制約がうまれてしまいます。また何本もの線を配置するので基板のスペースが必要になります。 この様な理由から現在はシリアル通信が主流になっているようです。

 

シリアル通信の例はUSBCAN、LINSENTSPI、イーサネット、そしてモールス信号もシリアル通信といえます。パラレル通信の例は、昔のプリンタでよく使われていたSCSIがあります。

■シリアル通信の仕組み
例えば13という値を送る場合、2進数に変換して1101という値を電圧のON/OFFで送ります。その際に1101を順番に送る(一般的には桁の小さい方から送る)必要があるのですが、これをシフトレジスタによって実現します。



またどこからどこまでが一つの信号だと認識させる必要がありますが、やり方は2種類有り、調歩同期式(非同期式)という識別信号をデータの先頭と末尾に付与して送信する方法と、 クロック同期式という共通のクロックに同期して送信する方法があります(詳細はこちらで説明)。





これもシリアル通信の仕組み
差動信号伝送
送受信を1つの回線で行うとしても、差動信号送信といって耐ノイズ性を高めるためにLOW/HIの2本のワイヤーを用いて通信を行う方法もありますが、これもシリアル通信になります。



全二重通信
また送信と受信を別の信号線で行う事を全二重通信といいますが、一つの情報を複数の信号で行う訳ではないので、これもシリアル通信です。 (対して一つの線で送受信を交互に行う通信は半二重通信といいます)











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