現代制御 2次システムの状態フィードバック(レギュレータ問題)



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最終更新日:2017/6/27          

前提知識
 ・1次システムの状態フィードバック
 ・2次システムの状態方程式
 ・Scilabの使い方


状態フィードバックの仕方について1次システムを例にこちらで説明しました。 次に制御対象物が2次システムになった場合の状態フィードバックの仕方について説明します。 電気回路にモーター(+円盤)を繋げた場合の、回転速度ωを制御します。



こちらで説明した様に、状態方程式は以下となります。


■状態フィードバック制御
状態フィードバック制御は以下の様に表現することが出来ます。





ここで(1)に(2)を代入すると以下となり、フィードバック制御含めた状態方程式が表されます。


■可制御性の判定
フィードバックゲインを設定するための前提として、そもそもこのシステムが制御可能か否か(可制御性)を判断する必要があります。 その判別方法はこちらで説明します。結論としてはこのシステムは可制御性があります。

■フィードバックゲインの設定法(極配置法)
こちらでも説明した様に、そのシステムが安定させるためには、特性方程式の根を全て負にする必要があります(極配置法)。 それでは実際にゲインを求めてみます。まず、上記フィードバックシステムの伝達関数は以下となります。 伝達関数の求め方はこちらで説明。



ここでKe=1, Kt=0.5, R=1, J=0.1, L=0.1と置くと、特性方程式は



ここで上記システムを安定させるために、上記特性方程式の根(極)を負値になる様にフィードバックゲインkの値を設定すれば良く、 どのような負値にすればよいかは自分で決める必要があります。

従って、ここでは極を-6とするようなkを決定します。

ここで極を-6に持つ式は以下となることが解ります。



ここで(4)式(5)式を対比させると、



となり、フィードバックゲインkを求めることが出来ました。

■ブロック図/Scilab設計
これをブロック図で表現すると以下となります。



Scilabで設計すると以下となります。またレギュレータ問題のため、ここでは入力は0、外乱としてω(t)の初期値を1とします。



■シミュレーション結果
以下となります。黒線が電流値i、緑線が角速度ωとなります。最終的にωが0に収まっているのが解ります。











サブチャンネルあります。⇒ 何かのお役に立てればと

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