WLTP , WLTCモード



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公開日:2020/12/5         

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■WLTP(Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure)

これまでは各国で燃費測定方法が異なっており、国内ではJC08、欧州ではNEDCなどありましたが、世界で共通の測定方法がこのWLTPとなります。 WLTCとは、WLTPという手順に規定される走行モードのことです (WLTCのCはcycleのこと)。燃費表示は「WLTCモードで○○km/L」みたいな表示になっています。

<クラス分け>
自動車の最高速度とPMR(定格出力と空車車重の比)によって分けられたクラスに応じて走行モードが変わります。 国内はほとんどの車がclass3bとなります。



<試験自動車重量>
試験自動車重量は以下の様に定義されます。下記①~④をあわせた値は車検などに記載されている「車両総重量」とは異なります。 車両総重量は、車両重量(下記①)に乗員人数×55kg分を加えたものですが、試験自動車重量は荷物分を加え、①~③となります。①はCW:curb weightともいいます。



<走行モード>
走行モードはClass1、Class2、Class3それぞれ別れており、以下はClass3bの走行モードです。走行モードはLow、Medium、High、Extra Highがあり、国内はExtra Highは無く、Highまでです。



<走行モードデータ>
各モードの時系列データのcsvファイルは以下。本来は1秒刻みのデータですが、詳細なシミュレーション用に0.1秒刻みのデータも入れております (1秒データを線形補間しただけです)。

wltc.zip

<燃費/電費申請内容>
エンジンやハイブリッド、電気自動車によって、燃費/電費の申請内容が異なります。自動車のカタログを見ると解りますが、 エンジンの燃費は○○km/Lです(CO2排出量g/kmを変換している)が、電気自動車は△△Wh/kmとなります。 プラグインハイブリッドはバッテリーだけで走るモード(CDモード)と、バッテリーとエンジンを併用して走るモード(CSモード)それぞれ申請します。



■用語

・PEV
 Pure Electric Vehicle、純電気自動車
・HEV
 Hybrid Electric Vehicle、ハイブリッド式電動自動車
・NOVC-HEV
 Not Off Vehicle Charging HEV、車外からの充電ができないHEV
・OVC-HEV
 Off Vehicle Charging HEV、車外からの充電ができるHEV、プラグインHEVのこと
・CDモード
 Charge Depletingモード、OVC-HEVにおいて、バッテリーのみで走るモードのこと
・CSモード
 Charge Sustainingモード、OVC-HEVにおいて、エンジンとバッテリーを併用して走るモードのこと
・REESS
 REchargeable Energy Storage System、駆動用蓄電池を含む充電式エネルギー貯蔵システム
・ICE
 Internal Combustion Engine、内燃エンジン









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