相対性理論とは



力学・物理学

公開日:2024/3/3          

前提知識
光の性質


■相対性理論とは

相対性理論とは、アルベルト・アインシュタインが提唱した理論で、時間と空間と慣性力についての物理理論のことです。 相対性理論には特殊相対性理論(1905年)と一般相対性理論(1915年)があり、特殊相対性理論は重力の影響を考慮しない理論となります。

■特殊相対性理論とは

特殊相対性理論には大きく二つの原理があり、①光速度不変の原理 ②相対性原理があります。

<光速度不変の原理>

光速度不変の原理とは「どの慣性系から見ても光の速さは一定である(約30万km/s)」という原理のことです (慣性系とは静止している or 等速直線運動している物体のこと)。 例えば、時速1万km/sの乗り物から光を見ても、光は約30万km/sとなります。

<相対性原理>

相対性原理とは「どの慣性系においても同じ物理法則が成り立つ」ということです。例えば、電車の中でボールを上にあげても自分の所に戻ってくる現象がそうです。 なお、電車の屋根の上でボールを上にあげても自分の所には戻ってきません。それは空気抵抗の影響を受けるからです。

しかしこれはとても当たり前の様に思えるかもしれませんが、アインシュタインはこれを光にも当てはまるという事を提唱したのがユニークとなります。

■動きの速い物体は時間経過が遅くなる

上記に示した二つの原理を認めると、動きの速い物体の時間の経過が遅くなります。 以下例で、移動している車内にいる人から見た光の速度と、車外にいる人から見た光の速度を考えます。



上記において、外の人と中の人で見える光の速さが同じだとすると、中の人から見た光の方がセンサに届くまでの時間が短くなります。すなわち、中の人の時間の流れが遅い事になるのが分かります。 これを数式で表現すると以下となります。



■動きの速い物体の空間が縮んでいると考える事もできる

動きの速い物体の時間経過が遅くなるということは、空間が縮んでいると考える事もできます(空間が縮んでいるため、ある地点に到達するまでの時間が短くて済む)。 時間経過が遅くなるという事が直感に反するため、理解しがたいと思われる場合は、空間が縮んだと考える方がいいかもしれません。









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