ネイピア数eとは, 自然対数の底



数学

公開日:2024/2/22         

前提知識
複利計算


■ネイピア数とは

ネイピア数とは自然対数の底で、eで表現します。ジョン・ネイピア(1550-1617)にちなんで名づけられていますが、eと表現したのはレオンハルト・オイラーで、指数関数(exexponential)のeから名付けたとも、オイラー(Euler)のeから名付けたとも言われています。 eは無理数で以下のとおりです。


■ネイピア数の成り立ち

ネイピア数は複利計算の過程で生まれたとされています。複利計算は以下式で表すことができます。



ここで、便宜的に年利を100%とおき、複利を1年複利、半年複利、3か月複利と利息が付くまでの期間をどんどん短くしていくと、得る事のできる金額が大きくなることが分かります。



それでは、得る事のできる金額の最大値はどうなるでしょうか。これはnを無限大にした時の値となりますが、この時の最大値がネイピア数となります。


■ネイピア数の用途

ネイピア数は自然界でもよく表れます。ネイピア数を指数の底として扱った以下の様な関数がありますが、これは一次遅れ系のシステムを表しています(こちらを参照)。 青線は、例えば物体の自然放熱による温度変化を表すことができます。また赤線は、コイルを持つ電気回路の電流の一次遅れの特性を表すことができます。



その他には、正規分布シグモイド関数フーリエ変換などがあります。

自然対数のグラフは以下のとおり。用途は機械学習の誤差関数などに用いられます。











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